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読書感想「文学少女シリーズ」本編

小説を食べて生きている文学少女の遠子先輩と、元作家だが現在はトラウマにより
小説を書けなくなっている後輩、心葉(コノハ)を巡る物語、高校生編。

嵐が丘、オペラ座の怪人、銀河鉄道の夜、古典の名作のストーリーをなぞりながら、
文章を引用していくのが、全編を通じて面白かったです。
作者はどんだけこの作品を読み込んでいるのか。
作者が本当は本物の「文学少女」なのではないか。

読んでいると遠子先輩は少し羨ましくなってきます。
狭き門はコンソメスープの味、泉鏡花は花で作ったお酒の味。
一日だけでいいので、文学少女になってみたい。
自分の好きな作品を食べたらどんな味がするのか、すごく気になるぅ!
悶えるくらい美味しいに違いない(ザ・食いしん坊)

しかし、この本の中のキャラクターたちは、みんなトラウマがあり、
打たれ弱くて傷つきやすいので、良い大人の私は若干イライラ。
一作目の「人間失格」は元の本がそんな感じなので、この作品だけのテイストかと思っていたら、
どっこいそれは最後まで続きました。
そういう意味では、一作目の「死にたがりの道化」が一番作風に合っていたかも知れませんね。


では最後に文学少女風に書評をしてみたいと思います。


「ホームズシリーズはまるで、本場で食べるザッハトルテのようよ!
日本のものとは違う、ずっしりと重い濃厚なチョコレートは、蕩けるように甘いのに、
同時にカカオの苦みも含んでいて、複雑な推理模様が楽しめるわ!
横に添えられた甘すぎない生クリームは、ホームズとワトソンの軽快なやりとりに似てるわね。
濃く入れたダージリンの紅茶と合わせると、食べ終わっちゃうのが惜しくなって、
ページをめくる手がゆっくりになること、うけあいよ!」

この間食べたホテルザッハーのザッハトルテが死ぬほど美味しかったので、
忘れられない私です。オーストリアまで食べにいきたい・・・。
by moonish2 | 2012-10-22 13:49


生活に潤いと幕末があればそれでいい


by moonish2

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