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読書感想「レ・ミゼラブル」

19年間監獄に入れられたジャン・ヴァルジャンは、一人の司教に出会ったことで、
正直に生きることを誓い、事業を成功させるが、罪人であることがばれて、逃走する。
看取った売春婦の娘、コゼットを引き取り、パリで隠れ住むうち、彼は人を愛することを知る。
やがて抑圧された市民により、打倒王政の暴動が始まり、二人はそれに巻き込まれていく。

ああ無情。ああ長かった。長かった。(←感想です)
私が読んだのは、読みやすく引用などの部分をカットして半分の長さになった、
世界一読みやすいと言われるアメリカ版の、邦訳だったのですが、それでも長かった。
これを映画やミュージカルに収めるなんて、いったいどれだけカットしているのだろうか。

パンを一個盗んだだけで19年もシャバに戻れなかったという冒頭のジャンのエピソードで
分かるとおり、このころの社会状況はひどいものがあるのは、よく分かった。
しかしすごい悪いやつに「俺が悪いんじゃいのさ!こういう風にしか生きられない社会が悪いんだ!」
と言われると、現代人としては納得できない部分がある。

革命を起こした市民が夢見る未来は、「選挙権があり、みんなが平等で」などど、
現代社会に近い気もするけど、「失業による困窮がない、誰もが飢えることのない」
と言われると、うーんそれはたぶん永遠に無理、と言わざるを得ない。
社会に対する不満は永遠になくならない以上、レミゼラブルは永遠に色あせないのかもしれない。

ただどうしても気に入らない二点があって、私はこの小説が好きではない。
以下ネタバレ。

・主要人物の誰も強い意志を持って暴動に参加していないということ。
マリユス「えーん。祖父に結婚を反対されちゃった」→やけになって暴挙に参加。
ジャン「娘が恋してるなんてショック!ユリウスって男はどこだ!」→様子見で暴挙に参加。
完全なる、その場のノリです。あかんやろ!

・コゼットの頭が悪すぎる…。
絶望的なくらいバカ。状況も読めなすぎだし、察しも悪い。
ジャンが気を使ってフェードアウトしようとしたことにも気づかずに、
彼のことを思い出しもせず、結婚生活を満喫してたくせに、
病床の床に連れてかれたら、のうのうと涙を流せる無神経さが、絶望的。
でもこの小説に出てくる女は基本的にバカで、物事を深く考えず、刹那的に生きている。
ユーゴーは女ってあたまのわるいいきものだよね!って思っていたのかしら。
by moonish2 | 2014-01-11 18:59


生活に潤いと幕末があればそれでいい


by moonish2

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